「潰されやすく・弱く・少数派、けれども、その人にとってかけがえのない価値観に基づいて作られた建築」
私(菊池)は、これを【マイノリティーズ・アーキテクチャー】と呼び、自らのコンセプトとしました。
私(菊池)は、これを【マイノリティーズ・アーキテクチャー】と呼び、自らのコンセプトとしました。
建物は往々にして、多数派の理論で構築されています。プライベートな個人の住まいでさえ、物流・コストや施工性、慣習の影響下にあります。経済的に合理的に、指標や社会通念に忠実に・・・それは、大きな産業構造や社会的影響力を持つ建築分野では、仕方のない事なのかもしれません。しかしその一方で、多くの「小さな声」が、かき消されてきたのではないでしょうか。
マイノリティという言葉自体は、最近ではLGBTや政治的少数派、といった場面でよく耳にします。ですが果たしてそれだけでしょうか?例えば私は、誰もが固有の価値観・共感を得難い志向を持っていると考えています。そうした観点でマイノリティは、オリジナリティと近似します。しかし、オリジナリティが薪を組んで燃える炎のような強さと明るさを持つのに対し、マイノリティのそれは、繊細で弱く静かで、しかし美しい、灯のような明かりです。「壊れやすい本音」は口にした途端、非現実的な理想論だ、もっと普通でいいじゃないかといった、同調圧力によって押しつぶされてしまいます。・・・マイノリティな人がいるのではなく、人はそれぞれ、マイノリティな部分を表に出せず生きているのではないでしょうか。
【マイノリティーズ・アーキテクチャー】は、そうした壊れやすい本音・弱くもかけがえのない価値観と正面から向き合う中で作られる建築です。ぜひ皆さんの本当にしたい生活、叶えたい夢や価値観、守りたい環境についてのお話しを聞かせてください。ご一緒に、その想いを建築として実現する方法を考えていきましょう。