028_ex_2012.7.15 - 9.30
『Arts&Life:生きるための家展』出品作 _【階段でつくる家】

所在地 : 東京都台東区 東京都美術館
主用途 : 原型住宅
規模等 : 鉄筋コンクリート造 81㎡ 地上2階建+地階

設計期間 : 2011年8月 ~ 2012年7月

展示期間 : 2012年7月15日 ~ 2012年9月30日
設計
意匠 : 菊池甫 
企画協力 : 山本展久(山本展久アトリエ荒川企画室)
審査委員賞
【階段でつくる家】は、東京都美術館で開催された『Art & Life: 生きるための家展』に寄せて計画された。
出品に当たっては、「住宅」の本質を問うようなラディカルな提案が求められた。「生きるための家」というテーマの背景には、切実な問題意識が込められている。たとえば、人とのつながり、個の確立、東日本大震災を経た我々が新たに求めるべき住宅像とは何か、など・・・
私達は、巨大な『階段』をモチーフに、床・壁・天井がすべて一体的に扱われた、住宅の原型を提案した。巨大な階段は、動線という既存の役割を越え、座る事はもちろん、寝転がったり、談笑したり出来る場所として機能しはじめる。地中深く潜り込む階段。合流し合う階段。内部と外部を繋げ、境界を曖昧にする階段・・・階段がもたらす空間のグラデーションの中で、居住者自身が、その時々の場面に応じて最も居心地の良い空間を選び取れるような建築を目指した。
出品模型では、そんな階段の振る舞いを101枚の断面図に還元し、「粗い解像度」の原形、という状態で造形化した。ここで示された断面のヴァリエーションが、居住者の主体的生活の選択肢のヒントになり得るのではないかと考えた。
私達は、居住者の理想的な主体性を、「猫」の生活になぞらえる。猫は、その時々の状況に応じ、常に最適の環境を選び取る。次にどう動くべきかを常に考えている。【階段をつくる家】で示したかった生きるための本質も、ちょうどそんな在り方と似ている。
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